メゾンマルジェラ レザークロシェット 持たなければいけない鍵をアクセサリーにする。

管理するものは増やしたくない。気にしなければいけないモノが増えるごとに、片付け・保管・手入れするエネルギーがかかる。

全てのモノに場所を決めて生きているが、あるべき場所を定め、あるべき場所へ戻し、またそれを維持していくのにはモノを最小限に保つことが必須だ。

ましてや外に出るときは、なるべく最小限のもので身軽にいたい。

特に、無くさないように気を使わなければいけないようなものは1つでも減らしたい。

このマルジェラクロシェットは鍵をアクセサリーに昇華するモノだ。

これを使うことで鍵という余計な管理しなければいけない持ち物を、レザーネックレスというアクセサリーにすることができる。

ものは最小限に。ただし愛せるものを選ぶこと。


モノの歴史解説

クロシェットはフランス語でclochetteと書き「鈴」という意味。

マルタン・マルジェラさんがエルメスにいた頃に、ケリーバッグについていた鍵ホルダーを元にデザインしたのが首にかけるレザーネックレスのクロシェット。

マルジェラ期エルメスのクロシェットが現在高騰していたりする。

このエルメスのクロシェットを元に、現在のマルジェラのデザイナーであるジョンガリアーノさんが四つタグをつけロゴを入れ、極上スムースレザーを使ってリバイバルしたのがマルジェラのクロシェット。

ガリアーノさんはマルジェラエルメス期のモノをデザインソースにして、現代的に再構築するのがすごく上手いと感じる。

このクロシェットもそうだし、現在のマルジェラの主力となっているノーカラージャケットも、元々はマルジェラがエルメス時代に出している。

再構築しつつ、現代の顧客が欲しがるものにしっかり合わせてきているのが、商売がうまいなと。

「利益こそが、自由なクリエイションを守る」と言ったのはコムデギャルソンの川久保玲さんだが、ジョンガリアーノさんもきちんと利益を出しつつ、ファッションショーでは独自の世界観を突き詰めた新しいマルジェラを毎年表現している。

毎年、シルバー・シワ加工されたレザー・ペイント柄・ひび割れたような加工のレザーなど、いろいろな種類のクロシェットが出ているので、気にいるものを探すのも楽しい。

私は、オーソドックスなサラリとしたスムースなレザーが好きだ。


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こうちゃん

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