2019年購入。
1970-80年代のアイボリーローマン(ローマ数字)、手巻きのLMサイズ。
マストタンクが出てから唯一作られ続けたド定番のモデル。
イヴ・サンローラン氏と同じモデル。
つけるだけで、手の周りに高級感が漂う。
手巻きの時計は、耳に近づけると「チッチッチッ」とゼンマイの音が聞こえてくるのも可愛くて楽しい。
1970-80年に作られてから、40年以上変わらない価値。そしてこれから先も価値が変わらない(むしろ上がる)。
100年使える時計
カルティエタンクまでど定番になっていると、修理してくれる業者もたくさんある。
手巻き時計につきもののオーバーホールはもちろん、風防ガラスが割れたときに交換もできるし、金を塗り直すこともできる。ベルトもたくさんの種類がある。
これは、メンテナンスの手間やお金はかかるものの「100年間使える時計」ということになる。
1970-80年代という自分より前に生まれたものが、今自分の手元にあり、数十年が過ぎた後も自分の子どもや孫や、はたまた違う誰かに受け継がれていく。
永く生きるものを、一時的に「借り受けて預かっている」という感覚に近い。
手巻き=感謝の時間、という習慣
何かをしてもらっていること、今当たり前にあること、これらに感謝を向ける時間というのは普段普通に生きているとなかなか忘れがちになると思う。
毎朝、カルティエタンクを手で巻き上げる時間は「感謝を思い出すための時間」にしている。(忘れる時もあるけれど)
仕事も、家庭も、友人も、物も、今ある全てになるべく感謝を持つきっかけを作っていきたい。
腕時計が広まったきっかけ
腕時計が広まったのは、第一次世界大戦の戦い方の変遷。
それまでの騎馬での突撃戦から、
塹壕の中での消耗戦に移行し、辛抱強く相手に打撃を与え、
その中で、兵士全員が同じタイミングで同じ作戦をする必要があった。
→ 腕時計が広まった。
タンクが生まれるきっかけ
”タンク”とはそのまま”戦車”のこと。
上から眺めると戦車の形をしているし、文字盤の周りを囲む線はキャタピラの轍からインスピレーションを受けている。
初代の金無垢タンクは、1917年に開発された。
当時、戦車(タンク)は、戦果は素晴らしいものが伝わっているが、「それ」がどんなものかはひた隠しにされていた。
この時代の塹壕戦では、手榴弾と機関銃が主力、
その時代は戦車は無類の強さを誇り、圧倒的な戦果を挙げ「これこそが戦争だ」とまで言われていた。
しかし、戦車自体は軍事機密として扱われ、市民が「どんなものか?」の情報を得ることはなかった。
そのため「タンクとはこんなものだ」ということをフランスのたくさんの芸術家がこぞって想像して描いたものだったらしい。(悪魔のような様相のものも多かったそう)
その後、戦車がフランスパリに凱旋すると「おぉ、こんなものなのか!」となって、
そこにインスピレーションを得たルイ・カルティエが作り出した時計がタンク。
参考にしたブログやURLのメモ
アイボリー・ローマ数字の文字盤について
1976年の販売から2004年頃の生産終了まで造られ続けた一番の定番カラー。
ちなみにマストタンクも使った感想として、
ドレスウォッチは従来フォーマルな装いの時に映える時計だと思っていましたが、
カジュアルにも合わせやすい数少ないドレスウォッチだと気付きました。
スーツはもちろんですが、
Tシャツにジーンズ&ローファーの組み合わせでもバッチリ似合う、
ニットにハーフパンツでも似合う、
正直ここまで合わせやすい時計って意外と無いんです。
「定番」は最高 | BLOG | 福岡市のアンティーク・ヴィンテージ腕時計専門店|レガロヴィンテージウォッチ
自分のタンクは針がブラックの手巻きなので、おそらくこの頃のモデル。
7時側にある「CARTIER」のシークレットサインがカッコ良過ぎて知った時にはびっくりした。(7時の斜めの線が「CARTIER」の文字になっている)
1976年頃の生産初頭から1980年代半ば頃までマストタンクシリーズは手巻きのものがあり、
その後、電池式のものへと入れ替わります。
こちらも前回ブログに書いたLMサイズ同様、見た目の違いはほとんどありません。
6時側にSWISSと表記され針はブラック。
7時側には1980年代初頭から模造品防止のためにシークレットサインと呼ばれる「CARTIER」のロゴが入ります。
同じ手巻きのマストタンクでも | BLOG | 福岡市のアンティーク・ヴィンテージ腕時計専門店|レガロヴィンテージウォッチ
「私が考える高級とは、それを身につけることで自分の気持ちが強くなることです。見せびらかすためというのは美学に反しますね。たとえば、アルファ ロメオの最新モデルを買った男が女性を口説く場面では、アルファ ロメオのアの字も出してはならない。デートに誘えたなら、そのときにアルファ ロメオで迎えに行く。そういうものではありませんか? 他人の価値観や値段が優先したら、モノを愛する心が失われる。時計好きにとって腕時計とは、時計を越えた価値を与えてくれる存在という他にありません」
時計を越えた価値を与えてくれる存在 | Mondo Alfa
普段からタンクを愛用している人と、この記事のために無理やり持たされた感がある人がいるけど、こういう特集は胸躍る。