昔から、ラブラドライトという複雑に青く輝く天然石が好きだった。
正確には、角度によって色が変わるような澄んだ青い構造色が好きだった。
この石は薄い板が重なるような構造をしていて、その間を光が通ると反射・散乱し、たまたま青い光が増幅されて見える。
モルフォ蝶の羽が青く輝くのもこれと同じ原理だ。
ラブラドライトを使ったアクセサリーが欲しいな、と数年間ずっとゆるり探し続けていて、たまたま出会ったのがこのペンダント。
ジョージジェンセンの1997年イヤーペンダント。
ジョージジェンセンはデンマークの老舗シルバーブランドで、毎年イヤーペンダントというものを出しているよう。
子どもが生まれた年に買っておいて記念にしたり、相手の生まれ年のものをプレゼントしたりという使われ方をするらしい。
毎年デザインが違うのが面白い。
1997年のラブラドライトを葡萄の葉っぱで包んだデザインは名作と言われていて、結構な値段で取引されているみたい。
天然石を使っているアクセサリーだから、個体によって輝きや色が違うのも面白い。
ある年の誕生日に、妻に買ってもらったのがこのペンダントだった。
それ以来、我が家のペンダントの中でずっとエースで活躍している。
30になって思う。
子どもの頃から好きだったものは、大人になっても意外と変わらないのかもしれない。