Airpods、それは当たり前の面倒を消し去る魔法

「毎日している面倒なことをしなくてよくなる」というのは新しい体験だ。

2016年に初代AirPodsが発表された時、即座に買った。

本体と繋がっている線が鬱陶しいと、常日頃からずっと感じていたからだ。

そして使ってみたところ、いたく感動した。

2024年となった今では当たり前となった線で繋がっていないイヤホン。

当時は”トゥルーワイヤレスイヤホン”などと呼ばれて別ジャンルになっていたが、いつの間にかこちらが主流になった。

Airpodsが出る前は左右が繋がっていて本体に刺してバッテリー充電が必要なものしかなかった。

AirPodsが出てなくしてくれたものは驚くほどたくさんある。

線をほどく作業がなくなった。イヤホンとiPhoneをBluetoothで繋ぐ作業もなくなった。充電する作業も1/10くらいになった。接触センサーのおかげでイヤホンを外したら音声が止まり、iPhoneから爆音が流れる事故も無くなった。イヤホンの形状自体も、iPhoneと一緒に研究され尽くした落ちないけれど痛くない完璧な形だった。

本当に、こうやって列挙するだけでも”音楽を聴く”という体験全体が、素晴らしくスムーズになっていることがわかる。

「線も繋がっていないのに、なぜ左右で音がずれないんだろう?」と思い調べたことがある。

左右のユニット同士でBLE(Bluetooth Low Energy)という通信規格で常に通信し、さらに音声にタイムスタンプ情報を付加して送ることで、音声を同期しているそうだ。

これでいて、あのうどんと揶揄されたところにある内臓の極小バッテリーで最大5時間というバッテリー保ちを実現するのだから頭が上がらない。

“スムーズな音楽体験”を実現するために、実はすごく技術的に難しいることをしている。

美しい白鳥が水面下で足をバタつかせているように、最終的なスムーズで美しいプロダクトが生まれるまでに想像もつかないほど膨大な試行錯誤があるのだろう。

そして”AirPods Pro”が出て、さらに進化した。

ノイズキャンセリングをONにすると、2段階くらい周りの世界が遠ざかって、自分だけの世界になるように感じる。

周りの騒音で音楽が聞けなかったところを、はっきりとベース音まで聞き分けられるようになった。

そして外部音取り込みを使うと、まるで何もつけていないかのように音が聴こえる。

初代Airpodsを買い、AirpodsProに買い換えて、黒のレザーケースをつけて愛用している。

文句のつけどころがなさすぎて、弟と嫁にも誕生日にプレゼントをした。

それからずっと、二人とも使ってくれているようだ。

これからもAppleには、家族にプレゼントしたくなるまるで魔法のような製品を期待している。


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こうちゃん

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